そのまま仏蘭西人にもなりたい英国人たち

今日の午前、たまたまPCでニュースを見ていたらトップニュース扱いでこのニュースが。

日産自動車前会長 ゴーン被告:時事ドットコム
 【パリ時事】フランス紙フィガロ(電子版)は8日、仏自動車大手ルノーのスナール会長が、ボロレ最高経営責任者(CEO)の交代を検討していると報じた。18日に開かれる取締役会の議題として提案するとみられる。

日産からはこれで当然縁切りですが、一躍<時の人>となったゴーンは(逮捕されたので氏は省きます)約20年前に仏ルノー社からやってきたのです。
私はまだ日本に居たのですが彼が就任した際のTVニュースはよく憶えています、映像を見た時とにかく第一印象はあまり良くは無かったです。

 

三重国籍者

ところでゴーンは生来のフランス人ではありません。これは皆さんご存知かとは思います。

両親ともレバノン系でフランス人の血筋は無く、ブラジルで生まれて小学校から中学終了まではレバノン育ちですがフランス国籍を持っています、それが驚いたことに出生地のブラジルと父母の出身国レバノンとの三重国籍なのです。
どこでフランス国籍を得たかというと、確かめる術はないのですがおそらくグランゼコールを卒業、そのままミシュランに入社したので在仏5年を超えた後申請して国籍を取ったのだと思います。彼の学歴・ステイタスと収入があれば全く問題無いですからね。
ブラジルでは現在のアメリカ合衆国と同じく出生しただけで自動的にブラジル国籍をくれます。また父母の血縁からレバノン国籍もあるのでしょう。

在EUイギリス人の間で二重国籍希望者続出

多重国籍はフランスでも、またアメリカ合衆国など他の多くの国々でも容認されていますが、これには成人した後希望して他の国籍を取得しても生来の国籍は失わなくてもいいということも含みます。イギリスもその中のひとつです。

さて去る2016年6月の国民投票によってイギリスのEU離脱(BREXIT)が決まったのですが、これが在EUのイギリス人の間に不安を湧き起したのです。

イギリスがEU諸国の仲間である間はいちいち滞在許可など気にしなくても移動労働が自由に行えたのですが、EUを離れた後は<不透明>。
既得権利は守られ、すでに滞在をしているなら問題なく滞在許可を続けられるとはアナウンスされていますが、突如変更になるかも知れませんよね?

それでEU滞在国の国籍を申請する人々が格段に増えました。
フランスだけの年別統計が下の画像ですが、爆発的増加と言ってもいいでしょうか。

2015年まではのんびりしていたイギリス人。 それが2017年は2016年の倍以上に。 source: www.francetvinfo.fr

イギリス人専用の窓口!

さて、在仏のイギリス人はパリの周辺の他、アキテーヌ地方を始め南西部に特に多いのですが、トゥルーズのプレフェクチュアではイギリス人専用の対応窓口を設置したそうです。

いかに殺到しているかがこれでもわかります。

南西部の田舎で暮らすイギリス人夫婦。 将来そろって仏国籍を申請する予定とか。 source: https://www.francetvinfo.fr

このご夫婦はまだ滞在3年目、BREXIT決定の後に来仏し今後も住む予定で現在は日本人などと同様滞在許可証を申請しています。そして滞在5年目を過ぎたら国籍申請をするつもりだということです。
理由はやはり「先行きはわからないし、不安だから」。

EU離脱をきっかけに念の為国籍を取得して国外退去のリスクを無くすのが彼らの目的ですが、新たにフランス国籍をもらってもイギリス国籍を保持できるので躊躇なく踏み切っているようです。

こちらはトゥルーズに住むイギリス人女性の2つのパスポートです。

この通り2つとも有効なパスポート。申請が殺到しているせいか手続きが終わるまで1年半ほどかかったそうです。

イギリス国籍を申請する在イギリスのEU国籍者も急増

また、逆に在英のEU国籍の人たちの多くも同じく危機感を持っているためイギリス国籍の申請が増えています。

在英人数でカウントしていますが、2016年以降急増加ですね。 source: www.bbc.com

 

 

 

 

 

 

 

 

旧態同然の日本の法制度

さて日本では相変わらず二重国籍は認めていません。
ただし非公式に二重国籍な人もたくさんいます。

移民受け入れの問題をあれこれ論じる中で日本もいい加減に実情に合わせてこちらの法整備もきちんとしてほしいとは思いますね。

 

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